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ランジェリーをあなたの日常スタイルに
その道のプロから学ぶスタイルコラム

Lingerie Stylist

ランジェリー女子ができるまで

さき yoshitake ランジェリー女子ができるまで

学生時代の下着屋のアルバイトで学んだこと

こんにちは。
ランジェリーを愛してやまないランジェリースタイリストのさきです。

ひとりでも多くの女性に自信を持ってランジェリーを自由に楽しんでもらいたい。そのためにも正しい情報や楽しみ方を知ってもらいたい。その願いを叶えるために、23歳でランジェリースタイリストとして独立しました。

このコラムでは、私がランジェリースタイリストになるまでの話や、ランジェリーの未来についての話などを書いていきます。ランジェリー好きの方だけでなく、私と同世代の若い女性たちにも読んでいただけたら嬉しいです。


下着への情熱だけで挑んだアルバイト面接

学生時代のsaluteの下着と出会い、ランジェリーを大好きになった私は、ランジェリーに囲まれて働いてみたいと思い、下着屋さんでのアルバイトを探し始めました。(salute との出会いについては、前回のコラムをご覧ください)

下着屋で働くためにはフィッティングとか専門性の高い知識が必要なので、学生バイトなんて募集していないかも?という不安もありましたが、いざ探してみるとAMPHIやアモスタイル、WACOAL The Storeなど意外とたくさんの求人が出ていました。大好きなsaluteを取り扱っているWACOAL The Storeの求人に応募することも考えましたが、年齢や雰囲気など客層が自分と近そうなAMPHIに応募。

この時の私は「学生だけど週3~4日は勤務できるし、求人出しているくらいだから受かるでしょ」と受かるのが当たり前のように思っていました。しかし、履歴書を本社に送ってから数日後、採用見合わせの手紙が…。普通ならここで諦めると思うのですが、当時の私は何を思ったのか「何かの手違いで不採用の通知が送られてきたのかな?」なんてとってもポジティブに考え、同じAMPHIに再応募。そして、有難いことに面接までこじつけ、採用されることに!一回やると決めたらなかなか後ろに引けない性格が功を奏したみたいです(笑)

そこから、夢のランジェリーに囲まれたお仕事がスタート。360度どこを見渡しても可愛いランジェリーに囲まれた想像以上に幸せな空間で、ランジェリーの話をずっとしていられる時間が本当に至福でした。それだけでなく私が今まで知らなかったランジェリーに対する考え方や楽しみ方を、先輩スタッフやお客様から学び、知ることもできました。

さき yoshitake・学生時代の下着屋のアルバイトで学んだこと

下着屋のアルバイト時代に学んだこと①

下着屋でアルバイトを始めて、一番自分の考え方が変わったことは【ブラジャーのサイズ表記】についてです。

例えば、皆さんは「Aカップのブラジャーが合う胸はボリュームが小さく、Cカップのブラジャーが合う胸はAカップよりボリュームが大きい」と思っていませんか?私は下着屋でアルバイトをするまで「胸のボリューム=カップ数」だと思い込んでいましたが、ブラジャーのサイズが表しているのは胸の底辺の大きさ、つまりワイヤー幅の大きさで、胸のボリュームは必ずしもカップ数では分からないということを学びました。

それ以前の私は「胸のボリューム=カップ数」というイメージでブラジャーを見ていましたので、店員さんからEカップを案内されると「本当にEカップでいいの??私そんなボリュームないですよ」って内心思っていました。でも、バイト先でこの知識を教えていただいてからは、安心して自分のサイズを選ぶことができるようになり、ブラジャーのカップ数に惑わされることもなくなりました。

このコラムを読んでくださっている方々も、一度はブラジャーのカップ数で悩んだことがあるのではないかと思います。でも安心してください!ブラジャーのカップ表記のA・B・Cという値の差なんて靴のサイズくらいのものです。胸のボリュームには必ずしも関係するものではないので、そんなに悩まないでください。そして、自分のお胸のボリュームがないからといって、小さすぎるブラジャーを選ばないでください。

実際に私の友人は、ブラジャーを試着せずに見た目のボリュームだけでサイズを判断して、2カップも小さいサイズを購入して着けていました。その友人も今はきちんと胸に合っているブラジャーサイズを着けており、その手伝いができたことは私自身にとっても嬉しい出来事でした。

ブラジャー表記について正しい情報を身につけ、自分自身もブラジャーのサイズ選びで不安に思うことなくなったのは、アルバイト時代に得た大きな収穫でした。

さき yoshitake・学生時代の下着屋のアルバイトで学んだこと

下着屋のアルバイト時代に学んだこと②

下着屋のアルバイトで、もう一つ私の考え方を大きく変えたことがあります。それは【ショーツのライン】についてです。

皆さんはTバックって持っていますか?私は、アルバイトをするまでTバックにちょっと抵抗があったんです。どこかイメージ的にセクシーで…。きっと周りの人もTバック履いている人はごく一部なんだろうなって勝手に思っていました。でも、いざTバックも販売する側に立ってみると、現実は違いました。意外と多くの方がTバックを好んで買っていかれるのです。

当時の私には衝撃的な出来事でした。(在庫の数の差はありますが、色々な種類の中でもTバックが1番に完売になることが多かったです)この事実を知ってからというものは、Tバックに興味が湧いてしまって、どうして皆んなTバックを好んで選ぶのか?など、Tバックのことをずっと考えていた時もありました。(変態ですね…笑)。

Tバックのことを知っていくにつれて、Tバックだとショーツラインがアウターに響きにくいという機能的な一面を知りました。AMPHIで働くまでは、ショーツのラインを気にすることはなかったのですが、今ではショーツのラインがでないように気を使うのが当たり前になっています。このようにショーツのラインについて気を使えるようになったのも、もともとTバックに抵抗があった私がTバックに興味を持ったことでショーツラインへの意識が変わっていったおかげです。

ショーツラインは自分では気が付きにくい部分ですが、後ろ姿の印象を大きく変える大切なポイントのひとつ。今まで無頓着で気が付かなかった部分にも、気を遣えるようになったことも、下着屋でアルバイトしたおかげだと思っています。

さき yoshitake・学生時代の下着屋のアルバイトで学んだこと

下着屋のアルバイト時代に学んだこと③

さらに、様々な種類・機能のブラジャーに触れていく中で【ブラジャーによって、着け心地も胸の形も大きく変わる】ということも学びました。

アルバイトをすることで自分では選ばない種類のブラジャーについて知る機会が増え、ブラジャーという同じアイテムでも着け心地や胸のシルエットに差が出てくることを学びました。アルバイトする前は、自分の気に入りそうな形(ワイヤーが痛くなさそうなもの)ばかりを好んで試着して購入していましたが、まずは形にこだわらずに「試着してみること」の重要性に徐々に気づきはじめ、ちょっとしたブラジャーの作りや素材の違いでつけ心地やシルエットが変わるというランジェリーの奥深い魅力にも気づくことができました。

さらに、その知識や気づきはお客様への接客でも大いに活かされました。今でも鮮明に覚えているのですが、ある日ブラジェニック(ワコールが展開するノンワイヤーブラのシリーズ)の前でデザインを選んでいたお客様にお声かけをしたら、突然「私、少し前にお姉さんにブラジェニックを紹介してもらってから、ブラジェニックばっかり愛用しているんです。」とおっしゃられるではありませんか!私のことを覚えていてくださったことも嬉しかったですが、何より自分が紹介した商品をそのお客様が気に入ってくださって、またデザイン違いを探されていることがとても嬉しかったのを覚えています。

自分が好きそうな形のブラジャーばかりを自分で選んで買っている人は、ぜひ下着屋でいろんな形や素材のブラジャーも試着してみてほしいと思います。わからなければ店員さんに相談してみるのもおすすめです。自分では選ばないようなブラジャーを提案してもらえて、新しいで発見や出会いがあるかもしれませんよ!

さき yoshitake・学生時代の下着屋のアルバイトで学んだこと

ランジェリー女子への道のりは続く…

知れば知っていくほど、その魅力に吸い込まれてくランジェリー。そんなランジェリーに囲まれて働いたAMPHIでのアルバイトライフ。初めは不採用通知から始まるというなんとも言えない始まり方でしたが、それまでの私にはなかったランジェリーの楽しみ方や、種類や機能性などの知識も得ることができ、私の人生でとても大切な時間となりました。このアルバイト経験こそが、私のランジェリーへの興味や愛情をより一層深め、私がランジェリー女子になっていく第一歩だったと感じています。

次回コラムでは、楽しい学生生活を終えて、就職活動を始てからのことをお話しします。卒業してからも下着業界で働きたい!と思っていたのに、いざ就活を始めると心境が一変し…?!この続きはまた次回。

さき yoshitake・学生時代の下着屋のアルバイトで学んだこと

各分野で活躍する方々に登場していたたきランジェリーや女性の美、最新の ファッションやコーディネイトに関する情報を発信していただく最新コラムです。

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