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脂の木曜日 〜FAT THURSDAY〜

ポーランドの面白いカルチャーを紹介するこのコーナー。第1回目となる今回は、FAT THURSDAY(ファット・サーズデイ)という伝統行事をご紹介します。

FAT THIRSDAY、日本語に直訳すると「脂の木曜日」。なんとも衝撃的なネーミングですが、ジョークでもなければ、お祭りでもありません。カトリックにおける伝統的な祝日です。Fat Thursdayは、その名の通り木曜日の祝日。キリストの復活祭であるイースターから「約40日間さかのぼった木曜日」がFAT THIRSDAYとなります。(そのため、その年によって日付は異なります。)この日、ポーランドの人々は、とにかく甘いお菓子を食べまくります。特に、paczki(ポンチェク)と呼ばれるドーナツ菓子は国民的な人気で、「この日にポンチェクを食べない人は、将来幸せになれない」なんて、恐ろしい迷信もあるほど!

なぜ、このような面白い伝統行事ができたのでしょうか。それは、イースター(2013年は3月31日)が始まる約40日前からイースターまでの間は、脂っこいお菓子や食事を食べたり、お祭りのように騒いだりすることが、カトリックの決まりで禁じられているからなのです。イースターまでの約40日間、カトリックの人々は贅沢を控え、節制した生活を送らねばなりません。つまり、FAT THURSDAYは、大好きな脂っこいお菓子を我慢しなくてもいい「最後の日」というわけです。こうした理由から、FAT THURSDAYという祝日が生まれたと言われています。

楽しいFAT THURSDAYが終わると、翌日からは静かな禁欲生活が始まります。 楽しいパーティーも、甘いお菓子もも、全ておあずけ状態。そのギャップが何とも切ないですが、メリハリがあって良いかもしれないですね。ちなみに、FAT THURSDAYは昔からの伝統行事なので、時代とともに少しずつ変化して生きているそうです。最近の若者の間では、「パーティーは控えるけど、お菓子は我慢しない」という人が増えているのだとか。何事もほどほどに、ということでしょうか。少なくとも、ポンチェク屋さんにとってこれほどありがたい祝日はなさそうですね。

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