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私は驢馬に乗って下着をうりにゆきたい

今回は「下着・ランジェリー」に関するエッセイ本をご紹介します。

タイトルは『私は驢馬に乗って下着を売りにゆきたい』、著者は下着デザイナーとして有名なの鴨居羊子さんです。鴨居羊子さんは、戦後の高度経済成長期に下着デザイナーとして活躍し、後に画家やエッセイストとしても活躍した女性。今では当たり前となったカラフルでファッショナブルな下着を、まだ誰も思いつきもしなかった時代に世に広め、まさに時代の寵児となりました。

『私は驢馬に乗って下着をうりにゆきたい』は、下着の歴史やうんちくが難しく書かれている本でもなければ、下着のデザインを勉強できるテキスト本でもありません。下着に人生をかけた鴨居羊子さんの、自伝的エッセイです。本書には、下着にすべての情熱を注ぎこみ時代を駆け抜けた、彼女の生き方そのものが書かれています。読み進めるうちに、彼女に感情移入してしまい、自分もその時代を生きたかのような錯覚を覚えてしまうことでしょう。躍動感にあふれた彼女の文章は、彼女の夢や目標に対する姿勢そのもの。想像を超える彼女のセンセーショナルな生き方に感動すると同時に、彼女の生き方に共感して「自分も何かしたい!」という衝動に突き動かされる人もいるかもしれません。

下着を好きか嫌いかは関係なく、「一生に一度きりの人生を情熱的に生きたい」「女性として輝く人生を送りたい」と考えている人たちに、是非お勧めしたい一冊。エッセイ本としてはかなりボリュームの多い一冊ですが、鴨居羊子さんの世界観に浸りながら、ゆっくり読んでほしいと思います。

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私は驢馬に乗って下着をうりにゆきたい

出版 ちくま文庫
作者 鴨居洋子
発行 2007年
形式 文庫

初版は1973年に三一書房より発行

鴨居洋子さんが設立した下着メーカー「チュニック株式会社」は下記よりご覧ください。
公式サイト
http://honu01.wix.com/tunic