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 かな・アメリカ発 アメリカランジェリー業界におけるサステイナブルの動向

アメリカ発 アメリカランジェリー業界におけるサステイナブルの動向

こんにちは。SPLASH特派員のカナです。アメリカ在住です。

自由にランジェリーを楽しむことをモットーに、北米のランジェリー業界の情報や、知られざるブランドの歴史についてお届けしています。各ブランドの企業理念やランジェリーの素材にも深く掘り下げる予定ですので、お楽しみに!

今回は、アメリカのランジェリーを含むファッション業界のサステイナビリティの動向をご紹介します。

昨今よく耳にするSDGs。このワードはよく聞きますが、意外と詳細までは知らない方が多いのではないでしょうか?このコラムでは、知っているようで知らないSDGsについて、掘り下げていきます!また、私たちが気軽かつ簡単に取り組めるサステイナブルな取り組みについても紹介していきます。SDGsについてあまり知らない方やアメリカでのSDGsの動向に興味がある方は必見です!それでは早速、サステイナブルとは何なのか見ていきましょう!

そもそもSDGsって一体何なの?

 かな・アメリカ発 アメリカランジェリー業界におけるサステイナブルの動向

みなさんは、SDGsが何の略称かご存知ですか?SDGsの正式名称は、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)です。SDGsは貧困や格差、飢餓、エネルギー問題、地球環境など、様々な問題を改善していくことを目標に掲げられました。大まかに分けて17個の目標があり、そしてそれらは169個の項目に細分化されています。

それでは、一体なぜSDGsがランジェリーやファッションに関係してくるのかを解説していきます。あまり知られていないかもしれませんが、ファッション業界は石油業界に次いで地球に有害な影響を与えていると言われており、世界の工業用水の汚染の約20%を引き起こしています。さらに、世界中の繊維工場で使用される有害な化学物質は、自然環境やそれに従事する労働者を危険にさらしています。

 かな・アメリカ発 アメリカランジェリー業界におけるサステイナブルの動向

では、そもそもなぜ水が汚染するような有害な物質が生産時に使用されるのかご存知でしょうか?その理由はひとつ。安価に済むからです。水をきれいに濾過することは手間もお金もかかります。また、有害物質の少ない染料も安くはありません。

さらに、安すぎる製品は危険な労働環境のもと低賃金で働かされる発展途上国の人々の犠牲のもとで成り立っています。これらの問題を改善するために掲げられた目標がSDGsに数多く含まれています。

ここからは、このような問題を改善するためにアメリカの企業が取り組んでいるサステイナブルファッションのムーブメントについて深く掘り下げていきます!

サステイナブルファッションとは?

上記でも解説したように、そもそもファッション業界は自然環境へのインパクトが大きい産業です。そんな中でも、環境への負荷を軽減し、衣服の生産に従事する労働者の安全性や健康面に配慮した衣服作りをしているブランドの製品をサステイナブルファッションと言います。

 かな・アメリカ発 アメリカランジェリー業界におけるサステイナブルの動向

このようなファッションブランドのサステイナビリティへの取り組みは大きく分けて、以下の4つに分類できます。

①  エシカルファッション

エシカルファッションとは、発展途上国で生産された製品や繊維、原料などを適正な価格で購入したり、労働者が働く環境にも配慮した上で生産された製品のことを指します。また、このようなフェアトレードに加えて、製造過程で人間や動物、環境への負荷を減らすよう配慮した衣服もエシカルファッションと呼ばれます。

② サーキュラーファッション

サーキュラーファッションとは、社会に存在するすべての素材や製品が環境的に安全かつ公正な方法で取引され、仮にそれらを使用しなくなったとしてもリサイクルに出すなどして人々の間で循環していくことを指します。

 かな・アメリカ発 アメリカランジェリー業界におけるサステイナブルの動向

リサイクルに加えて、アップサイクルやスリフトショップなども含まれます。スリフトショップ*1は、寄付によって成り立つ小売形態のお店です。ちなみに、スプラッシュでもこのサーキュラーファッションに含まれる動きの一環として、リサイクルを始めました!気になる方は、こちら をチェックしてみてください。

*1…スリフトショップとはアメリカでは比較的どの地域にも数多くあり、日本で言う中古ストアのような店。ただ日本との違いは、製品を買い取ってもらうのではなく寄付をし、その寄付された製品を格安で販売しています。

③  スローファッション

スローファッションは、衣服の耐久性を重視し、同時に新しい衣服の購入を減らすことも大切にしています。また、品質だけでなく、流行にとらわれないシンプルでタイムレスなデザインの服や衣服のレンタルなどもスローファッションの一環です。

④  コンシャスファッション

コンシャスファッションとは、消費者に自分たちの衣服がどこから来て、どのような過程で作られ、誰が作ったのかを考えさせるように発信していくことを指します。

 かな・アメリカ発 アメリカランジェリー業界におけるサステイナブルの動向

この考え方はアメリカで広まっているムーブメントの一つで、『ヴォーグ』『エル』『マリ・クレール』などのファッション誌でも大きく取り上げられています。

以上が、ランジェリーを含むファッション業界におけるサステイナブルな動きの大まかな分類でした。次からは、私たちが気軽に取り組むことができるサステイナブルな取り組みを紹介します!

私たちが簡単にできるサステイナブルなアクションって?

私たちが気軽にできるサステイナブルな取り組みで一番簡単なのは、今持っている衣類を大切にすることです。

 かな・アメリカ発 アメリカランジェリー業界におけるサステイナブルの動向

捨てられた衣類は再利用されるよりも、ゴミとして処分される割合が圧倒的に多く、その廃棄された衣類の処理が環境に負荷をかけます。

今あるものを大切にし、不必要な買い物を避けることは、先述したスローファッションの考え方に合致します。また、先に紹介したサーキュラーファッションも、SplashのプラブラSDGsを活用することで気軽に取り組むことができます。

SPLASHのブラ回収サービス プラブラSDGs

次に重要なのは、自分が欲しい製品が人や環境に配慮して作られているかどうかを見極めることです。

 かな・アメリカ発 アメリカランジェリー業界におけるサステイナブルの動向

私たち消費者は一人ひとりでは弱い存在ですが、一丸となれば非常に強力な影響力を持つことができます。

みんなが自然環境や労働環境などに意識を向けることで、企業側もそれらを重要視せざるを得なくなります。逆に言えば、私たちがそれらを軽視すると、次の世代に負の遺産を残してしまうことになってしまいます。

まとめ

 かな・アメリカ発 アメリカランジェリー業界におけるサステイナブルの動向

昨今、日本を含む先進国では環境や人権に対する意識が高まっています。このような社会の変化が消費者の思考やマーケティングに影響を与え、さらにSDGsに対する考え方も広がってきました。

 かな・アメリカ発 アメリカランジェリー業界におけるサステイナブルの動向

これまで無視されてきた自然環境や労働者の人権問題に向き合い、より透明性の高い社会を実現し、誰もが幸福に暮らせる世界に近づける一歩となるのではないでしょうか。

ただし、サステイナブルなファッションは自然環境や人権に配慮して生産されるため、ファストファッションよりも高価になる場合も多いです。そのため、選択することが難しい時もあるかもしれません。しかし、今あるものを大切にするだけでもSDGsへの貢献になるので安心してください。

また、前述ですが、不要になったブラジャー・スリップ・ガードルなどは、スプラッシュが提供するリサイクルサービスのプラブラSDGs を利用することで簡単にリサイクルできますのでおすすめです。(なお、ショーツなど下半身に直接触れるものはお引き取りできないので、ご注意ください)

今回のコラムでは、一見知っているようで実は意外に知らないSDGsについて掘り下げてみました。次回のコラムでは、ランジェリー業界におけるSDGsについて重要なポイントとなる生地や染料、水資源についても詳しく解説していきます。

それでは次回のコラムでお会いしましょう!

参考
THE 17 GOALS | Sustainable Development
Sustainability - Emeritus Online Courses

各分野で活躍する方々に登場していたたきランジェリーや女性の美、最新の ファッションやコーディネイトに関する情報を発信していただく最新コラムです。

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