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イギリスからお届けするランジェリー事情 bySPLASH特派員&ライター Sachi

英国+日本文化。憧れの着物がローブへ

英国+日本文化。憧れの着物がローブへ

世界に広がる日本の伝統デザイン。英国の場合も例外ではなく、日本文化が受け入れられています。

では、ランジェリーに日本はどのような影響を与えているのでしょうか?

今回のコラムでは、日本文化がどのように英国で受け入れられているのかを考え、日本の伝統を大胆にも異なる装い方で身につける英国人たちを紹介しましょう。

日本文化と英国のランジェリー、異なる文化によるコラボをぜひお楽しみください。


英国人のLove Japanese Culture

もともと多様性の高い英国。特に大都市ロンドンでは異なるバックグラウンドを持つ人々がそれぞれの文化を尊重しあって生活しています。

そんななか、筆者が英国に住む日本人ということから、外国人と日本文化について話す機会が多くあります。剣道道場を運営していること、加えて地元で日本文化を紹介する活動をしているため、出会いが多くあり、自然と日本のことを話すことが増えていきます。そんな時は伝統的な日本文化だけでなく、アニメの大ファンたちが興奮気味に話す場面にも遭遇します。

ロンドンに行けば、日本食や抹茶のお店はもちろん、日本の包丁だけを取り扱っているショップがあり、大英博物館やヴィクトリア&アルバート博物館には日本のコレクションが常設で展示されていて、英国にいながら日本を体験することができます。

さらに、国内で日本関連イベントが開催されますが、ロンドンでは大きなものが2つ。トラファルガー広場で開催されるジャパン祭り、そして日本のポップカルチャーを楽しめるハイパージャパンです。

 英国+日本文化。憧れの着物がローブへ

ハイパージャパンには約5万人もの人が日本文化を楽しむために参加、コスプレをした外国人たちがサブカルを満喫するために一同に会する場所にもなっているのです。

筆者コラム、ランジェリーに日本を取りいれた「Coco de Mer」では、春画とのコラボを紹介しました。美しいランジェリーを紹介したコラムはこちらからご覧ください。

このように、英国では日本が大変受け入れられているのです。

外国人の着物に対する憧れ

日本文化の代表の一つである着物と浴衣。花火大会やお正月など、皆さんにも着る機会があると思います。リサイクル専門の着物ショップがあることで、気軽に楽しめるのも素晴らしいですね。英国にいると、着物の美しさを改めて感じます。

英国でも着物を着てアフタヌーンティーを楽しむ人がいます。また、結婚式に招待され着物で行くと多くの参加者に声をかけられるなど、着物姿は英国人のみならず外国人にとって大変魅力あるものに映っているようです。

日本のシンボルの一つであり、伝統的衣装として5世紀まで遡る歴史を持つ着物。季節を表現する独自の感覚、洋装とまったく異なる直線的なデザインが注目されます。そして左前などルールがあることも美しさに神秘さが加えられ、さらに魅力につながるのでしょう。

日本文化が海外に渡って起こる変化

海外だからこそ、日本文化が注目されることがあります。大きな違いにインパクトがあり、魅力的に映るからです。海外に渡ることで日本人が持つ当たり前の感覚、本来の形が異なるものに生まれ変わることがあります。

着物もその一つでしょう。 皆さんも往来の映画でサテンの着物をガウンとして羽織る女優をイメージできるのではないでしょうか?ゆったりとくつろぐ際に着る部屋着、ガウン。ガウンはフランス語になるとローブになりますが、着物の新たな着方が生み出されています。

着物ガウンは部屋着と言ってもカジュアルではなく、上品で華やかな雰囲気を出すことができます。くつろぐ目的だけではなく、もう一つ上の上質な時間を過ごすためのアイテムになっているのです。

英国の着物ガウンを紹介

その昔、ヨーロッパはコルセットで体を締め付ける時代。そこで、日本のキモノはコルセット無しで着ることができる開放的な室内着としてブームが起きました。

ここで、英国でどんな着物ガウンがあるか紹介しましょう。とてもエレガントで素敵です。

VERRY Kerryのキモノドレッシングガウン

VERRY Kerryは、倫理的かつ持続可能な方法で作られたユニークで豪華なローブによってエレガンスさを演出することを提案しています。手描きのデザイン、地球に優しい染料でプリントされた着物ドレスは自宅でくつろぐ時間だけでなく、パーティシーンなど様々なシーンで楽しむことができます。美しいガウンで暮らしを一つグレードアップさせることができそうですね。

このブランドのウェブサイトを見たとき、シンプルに素敵!と感じましたので、以下、筆者の独断と偏見で3つの商品を選んでみました。まずはご覧ください。

 英国+日本文化。憧れの着物がローブへ
商品名:Kyoto silk long kimono dressing gown  £180.00

日本の山々からインスピレーションを受けたという究極のラグジュアリー着物です。砂丘のような柔らかな肌触りで鳥肌が立つほどの一枚。


 英国+日本文化。憧れの着物がローブへ
商品名:Sapphire feline long kimono dressing gown  £160.00

アフリカの偉大な猫にインスパイアされたプリントは、抽象的で繊細に描かれています。ルームウエアだけでなく、旅行やプールサイドでのカクテルタイムなどにおすすめです。


 英国+日本文化。憧れの着物がローブへ
商品名:Midnight lily organic ladies kimono dressing gown  £180.00

エレガントでフェミミン、かつ大胆な深いミッドナイトの着物です。オーガニックバンブーを使い、地球に優しい染料でデジタルプリントされています。


Wolf & Badgerの着物ローブ

Wolf & Badgerはデジタル社会における実店舗の問題を解決することを目的に2010年、グラハム兄弟によって誕生しました。ロンドン・高級住宅街ノッティングヒルで小さなブティックがオープンした2年後にはメイフェアに2店舗目を出します。独立したデザイナーから製品を調達したり、養殖の毛皮などは扱わず、スローファッションのサイクルを提唱してきました。

ジュエリー、ファッション、アクセサリーなどに加え、ホームウエアを提供します。

ユニークなデザインの着物ローブを扱っており、日本文化が海外に出た時の変化を感じていただけるかもしれません。価格帯も高いものがありますが、これは独立系デザイナーの作品ゆえのことでしょう。

こんなに美しい着物ローブはハンガーで壁にかければ、それだけでジャパンアートに変身させることだってできてしまいます。

 英国+日本文化。憧れの着物がローブへ
商品名:Charlotte Koi pond, reversible silk kimono dress  £665

ピュアで深みのあるブラックにゴールドの鯉のぼりの柄がほのかに映えます。マルベリーシルク100%、ロンドンで手作りされています。


 英国+日本文化。憧れの着物がローブへ
商品名:Jade lily silk kimono  £312

深緑の鮮やかな色彩が魅力的なローブです。手描きの睡蓮、マゼンタ、深紅の花々がトンボの飛ぶ空の下に描かれています。ドラマチックなアイテムが特別の夜に完璧にマッチします。

日本人もびっくり、英国のセクシー着物ガウン

ここまで素敵でシリアスな着物ガウンを紹介しましたが、海外で本来の姿とは異なる日本のイメージが出来上がる例も紹介しましょう。本来、着物は肌を見せないものですが正反対に捉えられています。

 英国+日本文化。憧れの着物がローブへ
商品名:Sexy short satin kimono  £11

 英国+日本文化。憧れの着物がローブへ
商品名:Sexy cherry blossom Fukata

日本の着物をガウンにするといっても、一辺倒ではありません。この辺が海外のユニークさとしての例と言えるのではないでしょうか?

美しいランジェリーの上に綺麗なローブを合わせるアイデア

大切な時間に特別なランジェリーをつける、そして高揚した気持ちになることがまた女性を美しくするという好循環サイクル。

外出するとき美しいランジェリーの上に何を着るか、最高にお気に入りのおしゃれをすることはもちろん素敵です。

しかし、部屋では少しリラックスしたいもの。それでも上質なラインを保ちたいときに、海外の人を真似して着物ガウンなどいかがでしょう?着物や浴衣を本来の形で着ることはハードルが高くても、ガウンであれば気軽に羽織ることができます。

くつろぐのが得意な英国人、このような着物ガウンが誕生したのもその美しさ、東洋の神秘性に加え、気軽さが必ずキーワードとなっているでしょう。それらを日本人が逆輸入すれば、着物発祥の国で着物ガウンが着られることに。着物ガウンに美しいランジェリーを合わせれば、最強のエレガントが誕生します。

英国で着物や浴衣の魅力を再認識

本コラムで紹介した着物ガウンの誕生はイッセイ・ミヤケやヨウジ・ヤマモトといった日本人デザイナー達が日本美を訴えるファッションを描いたからかもしれません。

スター・ウォーズの衣装が着物を意識していたり、亡きフレディ・マーキュリー(英国のバンドthe Queen)が1976年の日本武道館でのコンサートに着物を着たり、プライベートでもそれこそ着物ガウンを愛用するスタイルを持っていたことなど、着物にまつわるエピソードは多くあります。もしかしたら、日本人にも負けない着物ラブの英国人がいるでしょう。

このコラムをお読みいただいて、日本について、またランジェリーとコラボさせる部屋着について考える機会になっていたら嬉しいです。

さて次回のコラムですが、英国で人気のシームレスランジェリーについて詳しく紹介していきます。着け心地の快適さだけでなく、環境にも配慮した魅力的な製品を皆さんと共有できることを楽しみにしています!

参考
ハイパージャパン:
https://jp.hyperjapan.co.uk
VERRY Kerry:
https://verrykerry.com
Wolf & Badger:
https://www.wolfandbadger.com/uk/category/women/clothing/lingerie-nightwear/?style=Kimono
Japanese designs:
https://japanesedesigns.co.uk/product-category/womens/womens-japanese-kimonos/womens-jinbeis/page/2/

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