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エイジレスなレディの秘密〜ランジェリーと文学〜

孔麗扇 パトラ 【世紀末のファム・ファタールの歴史】ランジェリーで色香を纏う

【世紀末のファム・ファタールの歴史】ランジェリーで色香を纏う

皆様ごきげんよう。
エステ&ランジェリーサロン〝VIANJU〟オーナーの孔麗扇 パトラです。

文学とランジェリーというメインテーマで連載させて頂いております、パトラのコーナー第4弾。今回は、わたくしの人生のテーマでもあります〝ファム・ファタール〟の歴史について触れて参ります。

ファム・ファタールという言葉を仏和辞典で調べますと、「運命の女」や「宿命の女」を意味し、たびたび文学や絵画のモチーフとして登場しています。その一方で、ラルース辞典では次のような定義が。

「恋心を抱く男を破滅させる為、運命が導いたような魅力を持つ女。」

つまりファム・ファタールとは、関わると命を落としかねないと承知でいながら、のめり込んでいかざるを得ない魔性の魅力を持つ女の事を指します。

この言葉の歴史は、19世紀末のデカダンスから生まれたものとされ、美術の象徴主義的作品としても、絵画や様々な形でその存在は人々を魅了し続けています。

フランス文学において初めて登場するファム・ファタールは、1731年にアベ・プレヴォによって刊行された『マノン・レスコー』のヒロインであるとされ、その他プロスペル・メリメの『カルメン』など、多くの文学作品に登場していますよ。

私はクラシック映画をこよなく愛しておりますが、様々なハリウッド女優さんの中でも群を抜いて私の中の一番のファム・ファタール像はやはり60年代の〝ブリジッド・バルドー〟です。(愛称はBBですね。)

彼女の自由奔放でチャーミングな振る舞いは、同じ女性として嫉妬するほど狂おしく愛らしい存在。
私は私。自らの意志を貫くの。と言わんばかりのあの毅然とした瞳を武器に、威風堂々と凛としている。
私がお手本にしたい、理想のファム・ファタール像の中の一人です。

映画『素直な悪女』では、デビュー作とは思えないほど堂々の演技で、演技を超えた彼女自身のパーソナルが強く強調されていた作品だったように感じます。

彼女自身が残した印象的な言葉があります。

「恋をしていないとき、私は醜くなる。」

「私は演じてなどはいなかった。ただありのままの私を見せていただけなの。」

「私はスキャンダラスに振る舞ったことなんて一度もない。ただ、自分がなりたい人間であっただけよ。ナチュラルで寛大で、正直だっただけ。」

BBの正直な生き方は、いつだってセンセーショナルなインスピレーションを与えてくれました。

彼女の、裸にストッキング姿で足をクロスしている有名な写真がありますが、黒のストッキングというのはこんなにもセクシーなものかと、惚れ惚れと感動した記憶があります。


そのBBことブリジッド・バルドーが憧れを抱いていた、あのマリリン・モンローの素敵な名言を二つご紹介しますね。

寝るときにベッドでは何を着ていますか?と聞かれ、「シャネルN°5だけ」と答えたという彼女の話は、あまりにも有名なエピソードで伝説と化しています。

彼女達は常に自分に似合うものを追い求め、大切なもの、自分らしさ、こう在りたい。という願望に率直でした。

孔麗扇 パトラ・【世紀末のファム・ファタールの歴史】ランジェリーで色香を纏う

生活の中で色香を纏うということは、女性として産まれてきた悦びを実感する瞬間でもあります。
ランジェリーや好きな香り、自らの魂がパッションを示すもので身を包む時間を増やしてあげて下さい。

例えばおやすみ前のリラックスタイムに、心が安まる習慣を。ボディクリームやミストでしっかり躰を保湿して丁寧に潤した後、アロマキャンドルを焚いて、好きな香りに包まれながら読書をしてみるだとか。

ご自身のケアと同時に、お好きな香りのランジェリー用洗剤等でランジェリーのケアも出来たら素晴らしいですね。

忙しい日々の中で、お仕事や家事もしながらそのすべてを完璧にこなすことはなかなか難しいかもしれませんが、自分の躰を綺麗に飾ってくれるランジェリーをより大切にすることが出来たら、きっとそんな自分をもっと愛せるような気が致しませんか。

それからもうひとつ、マリリンの名言で私の好きな言葉があります。

「体は見られるためにあるもので、覆い隠すためのものじゃないの。」

世界のセックスシンボルたる魅惑的なファム・ファタール達は皆、コンプレックスすらを魅力に変え、〝らしさ〟を生かした身のこなしはどれも、人々の目に美しく映るものでした。

自分の心と躰を好きになるための更なる一歩として、自分を解放し、受け入れ、認めてあげること。
ありのままの自分で居られることこそが女の悦びで、自分を愛すことに繋がるのなら、恋人がいても居なくても倖せになれるのです。

私の少女時代(?)の思い出話ですが…ランジェリーやセクシーな事への興味が止まらなかった、私が19歳の時。
初めて慣れないガーターストッキングを身に付けて、ドキドキしながら会社に出社した日のことを覚えています。

その当時の私は正しい下着の付け方も、意味も分からず、雑誌の切り抜きから何から見様見真似で、試しました。

ショーツの上からガーターベルトを付けるのか、はたまた逆なのか?という格闘から始まり、着け方はともかく、念願の自分のガーターベルト姿を鏡で見た瞬間うっとり…女性に生まれたことを嬉しくそして誇りに思いました。

今思えばその時初めて、鏡に映った自分の中に〝ファム・ファタール〟を見い出せた瞬間だったかもしれません。

孔麗扇 パトラ・【世紀末のファム・ファタールの歴史】ランジェリーで色香を纏う

趣味嗜好は、貴女の魅力を形成する重要な因子達であり、愛すべき大切な個性です。

そして誰もが「ランジェリーと私だけの秘密」のエピソードを持っているはず。
初めて綺麗なランジェリーを身に付けた時の幸福感や恍惚感を、貴女も是非思い出してみて下さいね。

BBやマリリンのように、皆が誰かのファム・ファタール(運命の女)なのですよ。

パトラより愛を込めて...


【今月のパトラの箴言】

〝貴女も誰かのファム・ファタール。愛に奔放に生きることは、人生を諦めないこと。それは貴女自身を信じ抜く強さに繋がり、賭けた情熱、想いや努力のすべては、女性としての魅力をアップさせる為のきっかけとなることでしょう。〟

各分野で活躍する方々に登場していたたきランジェリーや女性の美、最新の ファッションやコーディネイトに関する情報を発信していただく最新コラムです。

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