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絶品!フルーツのコンポート
〜Kompot〜

寒い冬が続くポーランドでは、春から秋にかけて収穫したフルーツを、長い冬に備えて保存食として加工する習慣があります。自宅の庭や菜園でとれた自家製フルーツを、ジャムにしたりコンポートにしたりして、瓶に詰めて保存します。密閉された瓶に入れておけば、1年近くも保存可能ということで、冬の保存食として重宝されています。

ポーランドの田舎町では、自宅の庭でフルーツを栽培している人も多く、りんごやブルーベリー、ぶどう、桃、さくらんぼ、苺など、いろいろな果物を庭で育てています。自宅に庭や菜園がなくても、自然豊かなポーランドには野生のベリーなども多くあります。それらを摘んで来て、家庭でジャムやコンポートにする人もいます。ジャムやコンポートの作り方はいたってシンプルで、ジャムなら水を使わずフルーツと砂糖だけ、コンポートなら水と砂糖で30分ほど煮るだけ。そんな手軽さもあり、多くの家庭で手作りされています。農薬などを使わずに育ったフルーツは、そのまま食べても美味。それを新鮮なままジャムにしてしまうのですから、贅沢な保存食ですね。

家庭で手作りされるジャムやコンポートは、自然な優しい甘みが生きていて、市販のものとは一味違う魅力があります。パンにつけたりヨーグルトにかけたりするだけでなく、サラダのドレッシングとして使ったり、野菜や肉が入ったおかずクレープの上にソースとてかけたり、色々なスタイルで活用できます。

さらに、フルーツだけでなく花や植物をジャムにすることもあります。例えば、ポーランドには昔から「バラの花びら」をジャムにする習慣があります。ポーランドの代表的なドーナツ「ポンチェク」も、バラの花のジャム入りが定番。バラのジャムだと言われなければ気が付かないくらい優しい香りで、ほんのり芳醇なバラの香りがふわっと広がります。バラの香りが苦手な人でも、とても美味しくいただけます。 ポーランドに行ったら、是非一度お試しください。

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